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映像ジャーナリスト 鍋 潤太郎の随筆による、ハリウッドVFX情報をいち早くお届けします。

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ロサンゼルス時間9月12日月曜日の正午すぎ、ロサンゼルスのかなり広い範囲で停電が起こった。

停電したエリアはダウン・タウン、バーバンク、サンフェルナンドー・バレー、ミッド・ウィルシャー、ベニス、マリナ・デルレイ、カルバー・シティ等。

停電の原因は、DWP(LA水道電気局)のある従業員が、工事中に誤ってケーブル1本を切断した為で、その影響で他の電源供給地域にも負荷が掛かり、各地域の変電所が連鎖的にダウンした為。

電気だけでなく、交差点の信号機もダウンした為、停電エリアでは大渋滞が引き起こされ、電力エネルギーに頼り切ったハイテク文明のモロさが改めて浮き彫りとなった。

停電は約2時間弱で順次復旧したが、この停電でハリウッドの映像業界も影響を受けた。大手テレビネットワークのNBCでは、大勢の社員が暗くなった建物から外に出て、様子を伺っていた。

バーバンクの大手ポストプロダクションFOTOKEMでは、ディスク・サーバーや管理システムが全てダウン、エンジニアが復旧に追われていた。

マリナデルレイの大手CGプロダクションであるリズム&ヒューズや、ベニスのデジタル・ドメインでも全マシンがダウン。非常塔が灯る薄暗いビルの中で、アーティスト達は何をするという訳もなくただただ復旧を待った。

グレンデールのドリーム・ワークスも、システムの復旧に時間が掛かり、現場は仕事にならず、仕方なくスピーグル等に興じた後、早々にスタジオから帰宅する社員の姿も見られたという。

唯一、停電の影響を全く受けなかったサンタモニカのエリアでは、CAFEFXを始め多くのエフェクト・ハウスが通常通り業務を行った。

また自社発電の設備を持つソニーピクチャーズ・イメージワークスでは、カルバー・シティが停電したにも関わらず大きな影響は受けず、更にその上、その晩は残業まであったというスタジオの底力を感じさせる情報も入っている。

数時間とは言え、これだけ大規模の停電は珍しく、ハリウッドを一時麻痺させる出来事となった。

 



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