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[5月31日、米アナハイムのディズニーランド・パークにて筆者撮影]
2月23日、米アナハイムのディズニーランドに「キャプテンEO」が復活したのは記憶に新しいところです。
僕もすぐ観に行こうと思っていたのですが、5月納品の映画の作業が忙しく、週末も仕事をしていた関係で、なかなか観に行くタイミングが図れずにおりました。
その仕事が一段落したら、今度は日本へ。講演やセミナー、そして家族行事と、自由時間が殆ど無い「市中引き回しの刑」(爆)。2週間の滞在後、再びLAに戻り、職場に復帰。次の新しい映画が始まり、時差ボケも取れて、ようやく一息つけました。
さて、来る7月1日から東京ディズニーランドでも「キャプテンEO」が復活するのを受け、月刊CGワールド誌6月末発売号(8月号)の"Editors Eye"というコラム欄で、「キャプテンEO」に関するミニ特集を寄稿させて頂く事になりました。
その取材の一環として、メモリアル・デーの連休を利用し、遅ればせながらアナハイムのディズニーランドへ行って参りました。
本欄では、CGワールド誌の記事の中では紹介するに至らなかった些細な事などを、そこはかとなく、書き綴ってみましょう。
CGワールドの記事の中では、「キャプテンEO」が制作された過程や映像制作秘話などをご紹介する予定ですので、詳細については、是非ともCGワールド誌6月末発売号をご一読頂ければと思います。
いとおかし。
○一路、アナハイムへ
自宅アパートから、ディズニーランドがあるアナハイムまでは、車で約45分ほど。
5番フリーウェイを飛ばして、Disneyland Wayを降りると、車は自動的に6階建ての巨大立体駐車場へと誘導される便利な順路になってます。駐車場は1日14ドル。そんなに高くないですね。
駐車場からパークまでは、専用のトラムバスがピストン運行されており、あまり待つ事もなくパークへ連れて行ってもらえます。パークに着くと、さっそく窓口で1day Pass($72.00)を買い求め、とりあえず、まっしぐらにトゥモロー・ランドへ。
すると、ありました!スペース・マウンテンの入り口横に「キャプテンEO」のサインが!!
お~、懐かしい。何年ぶりだろうか。ロゴの横には、"Tribute"の文字が光ります。
○ワクワクの待合いロビー
この日の「キャプテンEO」の待ち時間は「20分」と表示されています。1回の上映時間が17分だから、殆ど回転どおりに入場出来るようです。
待合いロビーでは、大勢の人達が、ワクワクしながら入場を待っていました。
それ程の大行列にならず、ちょうど全員が一回で入場出来る規模の待ち人数で、良い感じでした。
頭上のモニターでは、昔東京ディズニーランドの待合いロビーで流れていた「プレショー」映像と同じものが流れていました。この映像の中では、簡単なメーキングや制作風景等が紹介されています。
このプレショー映像を観ていた周りのアメリカ人達の反応は:
「あら~~~、ジョージ・ルーカスが若い!」
「コッポラ監督……今とあんまし変わんないね(笑)」
「…映っている人達、全員が懐かしいヘアスタイルだな~」
「ダンサーのレオタード、思いっきり80年代だし」
と盛り上がっています。また、
「私、今日初めて観るのよ。すごくエキサイティングだわ」
と興奮している若い女性もいれば、
「ねぇ、オバアチャン。まだ、しばらく待つかもよ。これ止めて、他のアトラクションへ行かない?」と家族に言われても、ガンとして動かず、待合ロビーのベンチで待っている気合の入ったオバアチャンもいました。
○いよいよ場内へ
さて、プレ・ショーが終わると、ドアが自動的に開いて、シアターの中へ。全員が席につくと、係員からアナウンスがあります。
「みなさん、CaptainEOへようこそ!
この中にマイケル・ファンの人は?初めて観る人は?もう何回も観た人は?
さて、今日のプレゼンテーションは、オリジナルの70mmフィルムによるもので、
もう10年以上前の作品となります。
1986年のディズニー・クラシックの世界へようこそ。
上映中のご飲食、カメラやビデオ類の撮影はご遠慮ください。では、3Dメガネをお掛けください。
コダックがお贈りする"EaptainEO"をお楽しみください」
観客は、奇声を上げたり、拍手をしたり、興奮も最高潮に達します。
…さて、上映が始まりました。
こんな時、アメリカ人は素直に感情を表現するので、相当やかましいです(注:褒め言葉です)。
キャプテンEOが艦橋に登場すると、ひいきにしている歌舞伎役者が登場した瞬間の如く、観客はヤンヤヤンヤの大喝采です。
特に、暗黒の星の"悪の軍隊"に掛かった魔法が序々に解けていくシーンでは、観客はもう大喜び。(ここは、僕も好きなシーンです)
この作品のハイライトとなる、大ミュージカル・シークエンスが始まると、観客は全員発狂していました。
マイケルがムーンウォークを魅せるショットは1箇所だけ出てきますが、場内からは奇声や掛け声が飛び交います。
さて、めでたしめでたしのエンディングとなり、最後"CaptainEO"のロゴが出ると、悲鳴や奇声や拍手で大変な盛り上がり。
パチパチパチパチ。
このように、観客は大満足で、シアターを後にしていました。
○ギフトショップも
出口正面には、ギフトショップがありました。
ここには、「キャプテンEO」関連のキーホルダー、Tシャツ、ブルゾンなどが販売されています。
僕も、記念にブルゾンを購入しました。
○個人的な思い出
思い起こせば、僕が「キャプテンEO」を初めて観たのは、86年。まだ学生の頃でした。
あの頃は、まだ映像の事は何も知らず、ただただ、すごい立体映像と、マイケルの歌とダンスに圧倒されたっけなぁ。
そんな僕が、今やハリウッドで映画制作に参加しているなんて、とっても不思議な気持ちがします。夢は、願い続けていれば、いつか叶うものなんですね。
そういえば、今回久しぶりにこの作品を観て、いろいろと気づかされる事がありました。
昔、この作品を東京ディズニーランドで観た時、英語がチンプンカンプンで、右端に出る字幕を見て意味を理解していたのですが、今回、こうして10何年ぶりに観て、すべての言葉がキチンと理解出来るにようになっていた事は、新鮮な感動でした。
また、自分の目線もそれなりに変化していて、画面のふしぶしの技術的な細々とした事が目で認識出来るようになっていて、
「…ああ、俺も成長したんだなぁ」なんて思いましたね。
○備考、オススメの鑑賞スポットは
「キャプテンEO」は、立体映画をベースにしたアトラクションなので、座る席によって受ける印象が大きく変わってきます。
この作品は、冒頭から視差が大きく設定してあるので、一番前の席で観ると、頭の中での結像がやや難しく感じます。
逆に、一番後ろの席で観ると、スクリーン面と飛び出すオブジェクトの距離が長い分、対象物がやや歪んで(引き伸ばされた感じ)で見える箇所があります。
なので、ねらい目は、「劇場中央の真ん中席」です。中央であれば、立体感も、音響もベストの状態で鑑賞出来るでしょう。
ご参考ください♪
○月刊CGワールド誌への寄稿は6月末号に掲載 現在発売中!
さて、僕が寄稿した「キャプテンEO」の記事はCGワールド誌の6月末発売8月号に掲載されています。皆さん、是非ご一読ください。(クリックすると、アマゾンのページへジャンプします)
そして、いよいよ7月1日、東京ディズニーランドでも「キャプテンEO」が復活します。
さぁみんな!!夏休みはディズニーランドへGO!!! (あ・ほ・か)
参考映像:上記レポートに比較的近い目線で、公開初日に突撃したアメリカ人がYOUTUBEに投稿した映像
夜になると、サインが映える(米アナハイムのディズニーランド・パークにて)
関連記事:
マイケル・ジャクソンが好きだったインド料理レストラン&「キャプテンEO」復活(11/17/2009)
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