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映像ジャーナリスト 鍋 潤太郎の随筆による、ハリウッドVFX情報をいち早くお届けします。

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サンフランシスコのプレシディオ国立公園にある、ルーカスフィルム



■スターウォーズの新作3本の制作も同時に発表

 ハリウッドの各メディアが報じたところによれば、ディズニー(The Walt Disney Company/バーバンク)とルーカス・フィルム(Lucasfilm Ltd/サンフランシスコ)は、40.5億ドル($4.05 billion / 現在の為替レートで3,240億円相当)でディズニーがルーカス・フィルムを買収する事で同意したという。

 また米国時間10月30日(火)付けで、両社による正式発表も行われた。

この契約内容の中には、「スターウォーズ」の新作映画3本を新たに制作する事も含まれており、 映画史上最も成功したフランチャイズと言われる同シリーズを一新する計画もあるという。




■ルーカス・フィルムの全部門がディズニー傘下に

 今回の買収にはルーカス・フィルムのフィルム・プロダクション、商品企画、アニメーション、VFXを制作しているインダストリアル・ライト・アンド・マ ジック(ILM)、音響ポストプロダクションのスカイウォーカー・サウンド等、全部門が含まれ、買収は50%を現金で、残りの50%はディズニーの火曜日 付の株価に基づく株式によって支払われる。



 ルーカス・フィルムの創設者、そして経営最高責任者でるジョージ・ルーカス氏は、数年前から自らの引退を示唆しており、今年6月には長年コラボレーショ ンを組んで来た映画プロデューサー キャサリーン・ケネディ女史を後継者として迎えている。

ケネディ女史の現在の肩書はルーカス・フィルムの共同経営者(Co-Chairman)だが、 最終的には社長に就任する予定。また、「スターウォーズ」の新作のエグゼクティブ・プロデュースとクリエイティブ・コンサルタントも兼任する。



■ディズニーランドでも活用が期待

 またディズニーは、映画「スターウォーズ エピソード7」を2015年に公開する事を発表し、これから積極的な展開を予定しているという。

 
今回の買収により、ディズニーが持つピクサーとマーベルの知的財産に、「スターウォーズ」や「インディジョーンズ」等を含むルーカス・フィルムのフラ ンチャイズが追加される事になり、これらがテーマパーク、ゲーム、玩具、そして関連商品が大きな収益を生み出す事が期待されている。



■ルーカス氏「安心して任せられる所に託したかった」

 筆者が帰宅途中に車のラジオを聞いていたところ、ジョージ・ルーカス氏がインタビューに答えていた。その中でルーカス氏は「自分の会社を、安心して任せ られる所に託したかった。その意味では、ディズニーは将来性や経営理念など、総合的に見てもベストの選択だったと思う。」というコメントを述べていた。


 今回のニュースはハリウッドの映像関係者を驚嘆させ、VFXスタジオ各社の社内メールは一時"炎上状態"となった。ジョージ・ルーカス氏の引退プランの一環として今回の買収があった訳だが、今後のディズニーの動向からは、ますます目が離せない今日この頃である。


 



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