鍋　潤太郎☆ハリウッド映像トピックスデジタル・ドメイン・バンクーバー　正式稼動　キーパーソンの顔ぶれを発表(02/10/2010)

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デジタル・ドメイン・バンクーバー　正式稼動　キーパーソンの顔ぶれを発表(02/10/2010)

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[画像:ベニスにあるデジタル・ドメイン本社]
１月12日、デジタル・ドメイン（カリフォルニア州、ベニス）がアナウンスしたところによれば、カナダの北バンクーバー、ブリティッシュコロンビア州にオープンした同社バンクーバー・スタジオが正式に稼動を開始した。

それと同時に、バンクーバー・スタジオのマネージメント・チームの顔ぶれが発表された。

トロイ・ブルックス氏　/ スタジオ・マネージャー
アリム・フィンガー氏 / スタジオ・プロデューサー
ティム・ベルシャー氏　/　パイプライン・スーパーバイザー
ダレン・ポー氏　/ デジタル・スーパーバイザー

同発表によれば、この正式稼動したバンクーバー・スタジオでは現在、今年12月に公開が予定されているディズニーのフルＣＧ立体映画「Tron Legacy」、そしてマーベル・スタジオの「Thor」の２本のプロジェクトが、ＬＡのデジタル・ドメイン本社と並行して、ＶＦＸ制作が共同で進んでいるという。

デジタル・ドメインのＣＥＯであるクリフ・プラマー氏は、「マネージメントのコア・チームは非常に優秀な顔ぶればかりで、業界での豊富な経験を基に、強いリーダーシップを発揮していく事でしょう。」というコメントを述べている。

トロイ・ブルックス氏はカナダ出身で、18年間に渡りアニメーションとＶＦＸ業界での経験を積んだ人物。近年はPipelinFX社のＣＥＯを勤めていた。

アリム・フィンガー氏は最近までImagemovers Digitalにおいてロバート・ゼメキス監督の「クリスマス・キャロル」の制作に参加し、その前にはThe Orphanageに在籍し、韓国映画「グエムル」や「シンシティ」「ヘルボーイ」等のＶＦＸプロデューサーを担当した経歴を持つ。

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ティム・ベルシャー氏はＣＧスーパーバイザーとして「ディストリクト９」に参加し、技術構築やパイプラインで活躍。過去にはスピルバーグ監督の「宇宙戦争」や、「スターウォーズ　エピソード３」「ポセイドン」等に参加した。

また、ダレン・ポー氏はＬＡのデジタル・ドメインにて13年間を過ごしたベテラン・コンポジターで、「スピード・レーサー」「2012」ではデジタル・エフェクツ・スーパーバイザーも務めた。「2012」ではサンタモニカ水没シーン等の最も困難なショットにおけるコンポジット実作業をスーパーバイザー自ら手掛けるなど、同社のコアで活躍するアーティストでもあった。

『デジタル・ドメインのバンクーバー・スタジオは構想から正式稼動までが数ヶ月で実現しました。「Tron Legacy」「Thor」の２本が鋭意進行中です』とグロリア・ボーダーズ/フィーチャーフィルム・オペレーション代表は語っている。

デジタル・ドメインは、2009年度のアカデミー賞において「ベンジャミン・バトン」が視覚効果賞を受賞、最近手掛けた作品には「「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」、「2012」「ＧＩジョー」などがある。

だが、ＬＡを中心とするハリウッドのＶＦＸ業界では、バンクーバーやインド、イギリスやオーストラリアへのプロジェクト流出が止まらず、こうした大手スタジオによる海外へのスタジオ新設を不安視＆疑問視する声が業界内から出ているのも事実である。

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海外へのプロジェクト流出、バンクーバーでの米資本によるＶＦＸスタジオ進出が続く中、ＬＡでＶＦＸが制作されるプロジェクトは減少傾向にあり、今度の動向は注意深く見守っていく必要があるだろう。

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